スペクトル分解&ミクシンスキーの演算子法

日本評論社の”現代応用数学の基礎”シリーズにハマってることは以前にも書いた.

学んだことを書き残しておく.

  • ゲルシュゴリンの定理

正方行列A=[a_{ij}]の固有値は,複素平面上で,a_{11},a_{22},\cdots ,a_{nn}を中心とする半径r_1,r_2,\cdots ,r_nの閉円板C_1,C_2,\cdots ,C_nのどこかで含まれる.ここで,
r_i =\displaystyle \sum _{j=1, j\neq i}^{n} |a_{ij}| (i=1,2, \cdots ,n)

固有値に実数条件,整数条件が課されている場合に,素早く解くことができるかも.その間に固有多項式が解けるかな.でもほら,次数が大きい時とか.

  • スペクトル分解

行列のスペクトル分解とは,行列をA=\displaystyle \sum _{i=1}^{N} a_i P_iと分解すること.P_iは射影と呼ばれ,Aの基底みたいな感じ.ただし,P_i P_j =\delta _{ij}となるようにとる.するとA^n=\displaystyle \sum _{i=1}^{N} a_i^n P_i^nとなるので便利.

スペクトル分解可能なとき,射影P_jP_j =\dfrac{(A -\lambda _1 I) \cdots \vee \hspace{-0.7em}{}^{j} \cdots (A -\lambda _r I)}{(\lambda _j -\lambda _1) \cdots \vee \hspace{-0.7em}{}^{j} \cdots (\lambda _j -\lambda _r)} (j=1,\cdots ,r)とかける.\vee \hspace{-0.5em}{}^{j}jだけ除くことを意味する.

  • ミクシンスキーの演算子法

ラプラス変換は指数関数と多項式の積の形の非斉次項をもつ線型方程式に対しては十分適用可能であるが,指数関数で評価できない関数にはラプラス変換しても解けない.そこで取り扱える関数の範囲を拡げたミンコフスキーの演算子法では

[t^2 ]=t^2 (t\geq 0), 0 (t<0)と表すものとして,その合成積を[f]\cdot [g]=\left[ \displaystyle \int_0^{t} f(t-x)g(x)dx \right]すると,次の系が成立する.

\left[ \dfrac{d^k f}{dt^k} \right] =s^k [ f ]-f^{k-1}(0)-f^{k-2}(0)s-\cdots -f(0)s^{k-1}となるから,
たとえばx'-x=e^{t^2}, x(0)=x_0を解くと,s[x]-x_0-[x]=[ e^{t^2}]だから
[x]=\dfrac{1}{s-1}(x_0 +[ e^{t^2}])=[ e^t ]\cdot (x_0 +[e^{t^2}])=\left[ x_0 e^t +\displaystyle \int_0^{t}e^{t-s}e^{s^2}ds \right]

だから,x=x_0 e^t +e^t \displaystyle \int_0^{t}e^{s(s-1)}dsと求まる.

  • おまけ(コーシーの補題)

\displaystyle \int_0^{t} \int_0^{t_1} \cdots \int_0^{t_{n-1}} f(s)ds dt_{n-1} \cdots dt_1 =\int_{0}^{t} \dfrac{(t-s)^{n-1}}{(n-1)!} f(s)ds

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